桐箱の読み物
6 真田紐の種類
今回の記事では、桐箱ではなく、桐箱と同じくらい歴史や文化が詰まっている゛真田紐”についてご紹介してまいります。
とはいっても、真田紐なんて見たことも聞いたこともないという方も多いかと思いますので、まずは画像をご覧くださいませ。
上の写真に限らず、もっとたくさんの模様や色、編み方や素材の違いがあります。
〈真田紐の歴史〉
真田の正確な由来や起源は、はっきりとわかっていません。
しかしながら、戦国時代には真田幸村をはじめ、武士やその家来たちが刀の下緒や武具の固定に使うほか、その様々な色や模様でその個人や階級的な区分を分け示すために使われていたと謂われています。
民衆にも真田紐が広まったのは、かの有名な千利休がそのシステムを茶道に取り入れ、桐箱に入っている茶道具を由緒を保証する目的として使われ始めました。
現代でも、茶道の世界では表千家や裏千家で紐の色や掛け方が異なり、そのシステムや文化が色濃く根付いています。
〈真田紐の特長〉
その造りから、真田紐は非常に頑丈です。桐箱に掛けて持ち運ぶ際に使用したり、少し分かり辛い結び方で盗難防止としたり、しっかりと結ぶことで密閉性を高めたり等とても実利に富んだ紐なのです。
〈世界最小の織物〉
真田紐は「世界最小の織物」とも呼ばれ、他の紐と異なり縦糸と横糸で織り上げられているため、他の紐と異なり伸びが無く結び直しに強く張りがあり丈夫かつ、美しい織柄が紐の表裏に表現され独特な美しさと複雑な柄を表現することができます。
古くは刀の下げ緒やたすき、行商の荷紐や男性用の帯な等に使われ、日本人の生活の密接に関わっていた真田紐ですが、現代では美術品や陶器、茶器をなどの伝統工芸品を入れる桐箱の装飾品に使われることが主な用途となり、皆さんが普段の生活の中でなかなか、目にする機会は少なくなっているのかもしれません。
真田紐自体が伝統工芸品の一部としてとても貴重なものであり、桐箱同様に真田紐にも歴史と伝統が詰まっています。
皆さんもぜひ今後、桐箱に大切なものを入れる際は美しさと強さを兼ね備えた真田紐も併せてみるのはいかがでしょうか?
きっと桐箱と真田紐であなたの想いをより一層素敵な思い出にしてくれるはずです。
☆真田紐が欲しい!と思われた方は増田桐箱店ホームページの技術案内からカタログを見ることが出来ます。
お買い求め※もできますのでお気軽にご連絡くださいませ。
増田桐箱店ホームページ技術案内「真田紐の種類」→
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